
日本語では、誰かに自然と「お疲れ様」と声をかけますよね。
僕も学校の帰りに友達へ何気なく言っていたこの一言を、英語でどう表すのかずっと疑問でした。
実は、「お疲れ様」にそのまま一致する英語はありません。
それでも、状況に合わせて気持ちを自然に伝える表現はいくつもあります。
この記事では、
- 直訳がない理由
- 英語圏で使われる自然な言い換え
- シーン別の最適フレーズ
これらをやさしく、丁寧に解説します。
読み終える頃には、“お疲れ様”の気持ちを英語でしっかり伝えられるようになるはずです。
Contents
結論|「お疲れ様」に完全一致する英語は存在しない

日本語の「お疲れ様」は、英語にそのまま置き換えられる単語や定型表現がありません。
理由はとてもシンプルで、英語には “相手の疲れを前提にねぎらう” という一言のあいさつ文化が存在しないためです。
ただし、これは「英語で気持ちを伝えられない」という意味ではありません。
むしろ英語では、場面ごとにより正確に伝えられる表現が分かれています。
英語話者のコミュニケーションは、基本的に
- 相手の状態を決めつけない
- 疲れているかどうかを本人に代わって断定しない
- 一言の“定型あいさつ”にまとめない
という特徴があります。
そのため、日本語の「お疲れ様」に近いニュアンスは、
- ありがとう(Thanks for 〜)
- よく頑張ったね(Good job / Well done)
- 体を休めてね(Get some rest)
- 今日も1日おつかれ(Have a good evening)
など、状況別に異なる方向から表現されます。
つまり、
“お疲れ様”は英語にないからこそ、英語では状況に応じて最適な言い換えを選ぶ必要がある。
これが最初に押さえておきたい大前提です。
まず知っておきたい|英語で“お疲れ様らしさ”を表す3つの方向性
「お疲れ様」と言いたいとき、英語ではひとつの定型表現にまとめるのではなく、気持ちを“どの方向で伝えるか”を選ぶという考え方になります。
ここを理解しておくと、どの場面でどのフレーズを使えばよいか迷わなくなります。
英語で“お疲れ様らしさ”を伝える方法は、大きく分けて次の3つです。
① “ありがとう”で気持ちを伝える方向性(Thanks for 〜 系)
相手の頑張りや協力にフォーカスする言い方です。
- Thanks for your hard work.
- Thanks for helping today.
「疲れている前提」ではなく、相手の行動や貢献に感謝するニュアンスが中心。
ビジネスから日常まで幅広く使えます。
② “よく頑張ったね”と成果を認める方向性(Good job / Well done)
英語圏では、ねぎらいよりも「成果を認める」言い方が自然な場面が多いです。
- Good job today.
- Well done.
これらは“褒め”寄りの表現ですが、
日本語の「お疲れ様です、今日も頑張りましたね」に最も近い印象で使われます。

③ “ひとこと添える”方向性(Take it easy / Get some rest など)
相手の一日が終わるタイミングや、帰宅シーンなどに使われます。
一言で空気を和らげる感じです。
- Take it easy.
- Get some rest.
- Have a good evening.
英語圏では「疲れているはず」という言及を避ける傾向があるため、
あくまで“やさしい気遣い”としてのひと言が選ばれます。
◎ この3つの方向性を理解するメリット
日本語の「お疲れ様」は1つの言葉ですが、英語では 3つの角度に分かれると考えると、
これから紹介する「シーン別フレーズ」がスッと理解しやすくなります。
シーン別|「お疲れ様」に最適な英語の言い換え表現

ここでは、日本語の「お疲れ様」を英語で自然に伝えるために、
場面ごとに最適な言い換え表現をまとめました。
英語には“1語でまとめる”文化がないので、
シーンを分けて選ぶことが一番大事なポイントになります。
① 仕事・バイトの終わりに言う「お疲れ様」
仕事終わりの「今日もお疲れ様」は、英語では「労い」より感謝+成果の認識の方向で伝えます。
Good job today.
→今日よくやってくれたね。(成果への評価)
Thanks for your hard work today.
→今日は本当に助かりました。(行動への感謝)
Have a good evening.
→お疲れ様。ゆっくりしてね。(疲労の断定は避けつつ“区切り”を表現)
② 学校・部活・サークルでの「お疲れ様」
日本語では一番使う場面ですが、英語は状況で言い換えます。
Great work today.
→今日はよく頑張ったね。
You did really well.
→本当にいい動きだった。(部活・練習後に自然)
Let’s call it a day.
→今日はここまでにしよう。
③ 誰かが作業・タスクを終えたときの「お疲れ様」
作業を終えた誰かに「お疲れ!」と声をかける場面。
Thanks for finishing that.
→あれ終わらせてくれて助かったよ。
That was a lot, nice job.
→大変だったよね、よくやったよ。(優しい労い)
④ 一緒に頑張った同僚・友人にかける「お疲れ様」
一緒に作業をした相手には“共有した時間”にフォーカス。
We got a lot done today. Good job.
→今日はたくさん進んだね。お疲れ。
Thanks for sticking with me today.
→一緒に頑張ってくれてありがとう。(寄り添いの労い)
⑤ 目上・クライアントに失礼なく伝える「お疲れ様」
英語では、目上の人に「疲れているはず」と言うのは控えられるため、
時間に焦点を当てた表現が安全です。
Thank you for your time today.
→本日はありがとうございました。
I appreciate your support today.
→今日はご対応いただき感謝します。
⑥ カジュアルに“軽く一言”伝えたいときの「お疲れ様」
友達同士・バイト仲間など、ライトな距離感。
Take it easy.
→ゆっくりね、じゃあまた。
Get some rest.
→少し休んでね。(相手が疲れていると“見える”ときのみ)
ニュアンスの違いを深掘り

「お疲れ様」を英語にするとき、最も大事なのはニュアンスのズレを理解することです。
英語は日本語と違い、少しだけ表現の“重さ”や“方向性”が変わります。
ここでは、よく使われる代表的な英語表現について、
どんな意味で・どんなときに・どんな距離感で自然なのかをまとめます。
① Thanks for your hard work.|行動への“感謝”がメイン
ニュアンス
・「頑張ったね」より “ありがとう” の比重が強い
・相手の働きや協力を評価する、丁寧な言い方
自然な場面
・職場で誰かがタスクを終えた
・手伝ってもらった
・会議や長時間の作業後
注意点
・相手が「疲れている」という前提は含まれない
・目上の相手にも使える安全な表現
② Good job.|成果を認める“褒め”のニュアンス
ニュアンス
・日本語の「お疲れ様」より、“よくやった!”の方向
・友達・部下・同僚など、距離が近い相手に自然
自然な場面
・課題や作業が終わった
・練習・部活のあと
・プレゼンがうまくいった
注意点
・目上の相手に使うと「上から目線」になる場合がある
・英語ネイティブは褒め言葉として感じる
③ Well done.|落ち着いた“スマートな褒め”
ニュアンス
・Good job より上品で落ち着いた響き
・評価はするが、距離は保つイメージ
自然な場面
・課題提出
・プロジェクトの成果報告
・ビジネスでもややフォーマルに使える
注意点
・カジュアルな場面では少し硬く聞こえることがある
④Have a good evening.|“今日の一区切り”を知らせる丁寧なひと言
ニュアンス
・直接的に「疲れたね」は言わない
・一日の終わりをやさしく締める言い方
自然な場面
・仕事・学校の帰り際
・メールの締めにも使える
注意点
・「お疲れ様」より“別れのあいさつ”に近い
⑤ Get some rest.|“休んでね”という気遣いの言葉
ニュアンス
・相手が疲れている“ように見える”ときに使う
・気遣いの表現で、優しい響き
自然な場面
・部活や仕事で明らかに疲れている相手
・体調が悪そうな友達
注意点
・相手が疲れている前提を含むため、ビジネスでは注意
・初対面やフォーマル環境には不向き
⑥ Take it easy.|カジュアルで軽い“気楽にいこう”
ニュアンス
・「無理しないでね」「気楽にね」という軽さ
・労いより“やさしい別れ際の一言”
自然な場面
・友達同士
・部活やサークル終わり
・軽いバイト仲間など
注意点
・ビジネスではカジュアルすぎることがある
まとめ
日本語の「お疲れ様」は万能に聞こえますが、英語は
- 感謝
- 成果
- 別れのひと言
- 気遣い
のどれに焦点を当てるかで表現が変わります。
ニュアンスの違いがわかれば、"どの場面でどの表現がいちばん自然か" が迷わず選べるようになります。
日本語の「お疲れ様」が英語に存在しない理由

「お疲れ様」という言葉は、日本語では毎日のように使われる自然なあいさつですが、英語にはこれに対応する“ひとことの表現”がありません。
その背景には、コミュニケーションの価値観そのものの違いがあります。
① 日本語は“相手の頑張り”を前提にしたコミュニケーションが多い
日本語では、相手の行動・努力・疲労を前提にする表現が多くあります。
「ありがとう」「ご苦労様」「お疲れ様」「すみません」など、相手との関係を丁寧に整える機能を持つ言葉が豊富です。
これは、日常で相手の気持ちに細かく寄り添う文化が反映されたものです。
「お疲れ様」もそのひとつで、相手の努力を自然に認める“関係調整のことば”として定着しています。
② 英語は“相手の状態を決めつけない”傾向が強い
英語話者は、相手の心身の状態を本人に代わって断定することを控える傾向があります。
たとえば、
- “You must be tired.”(きっと疲れてるでしょ)
- “You look tired.”(疲れて見えるよ)
これらは場合によっては失礼に感じられることもあります。
そのため、
「相手が疲れているはず」という前提を含む日本語の“お疲れ様”に直接対応する言葉が生まれにくいという背景があります。
③ 英語は“結果・行動”に注目する文化的傾向がある
英語では、相手への評価や感謝を伝えるとき、
- 行動への感謝(Thanks for〜)
- 成果への評価(Good job / Well done)
など、「何をしたか」に焦点を当てる表現が選ばれます。
一方で、日本語は「行動そのもの」より
- 一緒の時間
- 相手の頑張り
- その場の空気
をまとめて“お疲れ様”と包み込む文化があります。
④ 英語には“関係を整える一語挨拶”が少ない
日本語には、
- お疲れ様
- すみません
- よろしくお願いします
など、状況や相手との関係を整える万能表現が多いですが、
英語にはこれらに一対一で対応する言葉はほとんどありません。
そのため、「お疲れ様」に相当する言葉を探すとき、
1つの単語で済む文化から、複数の言い方を使い分ける文化への切り替えが必要になります。
まとめ
日本語と英語は、
- 相手との距離感
- 状態への言及
- 労いや評価の伝え方
が根本的に違います。
その違いが、「お疲れ様」という一語が英語に存在しない最大の理由です。
ただし、「伝えたい気持ち」自体は英語でも十分に表せます。
大切なのは、“状況に合わせて言い換える”という発想に切り替えることです。
日本人がやりがちな不自然な「お疲れ様」英語と注意点
「お疲れ様」を英語にしようとすると、日本語の感覚で直訳してしまいがちですが、
英語では不自然に聞こえる表現があります。ここでは特に注意したい代表例をまとめます。
① “You must be tired.”|相手の状態を決めつけてしまう
理由:「疲れているはず」と断定する言い方は、英語では距離感を誤りやすい。
代わりに:
- Thanks for your work today.
- That was a lot. Nice job.
② “You look tired.”|外見への言及はデリケート
理由:「疲れて見える」は失礼と感じられることがある。
代わりに:
- Take it easy.
- Get some rest.(明らかに疲れている相手にのみ)
③ “Have a rest.”|日常英語ではほぼ使われない
理由:文法的に不自然で、一般的ではない。
代わりに:
- Get some rest.
- Take a break.
④ 直訳系(Thank you for your tiredness.)は完全に不自然
理由:“tiredness(疲労)”を感謝の対象にする言い方は英語の自然な用法ではない。
代わりに:
- Thanks for your hard work.(行動への感謝を示す)
まとめ

日本語の「お疲れ様」は英語に完全一致しませんが、
その理由は“英語に言い方がない”のではなく、伝え方が場面ごとに分かれているからです。
英語では、
- 感謝を伝える(Thanks for〜)
- 成果を認める(Good job / Well done)
- やさしいひと言を添える(Take it easy / Have a good evening)
この3つの方向性を使い分けることで、
日本語の「お疲れ様」に込められた気持ちを自然に表せます。
また、「疲れているはず」という前提を押しつける言い方は避け、
相手の行動や成果にフォーカスするのが英語の自然なスタイルです。
この記事で紹介した場面別フレーズを使えば、
学校でもバイトでも仕事でも、ネイティブにとって自然な形で“お疲れ様”の気持ちを伝えられるようになります。